2018年3月2日 (金) 19:19
こんにちは。
茅ヶ崎ビオラデンタルCT・インプラントセンター院長の清原です。
歯科治療時、患者さまの体調が急変することがあります。
持病をお持ちの方に新たな病気が出現したり、持病が悪化する場合を合併症といい
歯科治療時に予期せぬ病気が出現することを偶発症といいます。
以下、歯科治療時に起こる偶発症、合併症です。
①心臓や脳に持病がある方が悪化したり→脳梗塞や心筋梗塞
②高血圧の方がさらに悪化したり
③喘息発作の出現
④緊張から過呼吸になったり(過換気症候群)
⑤歯科材料や麻酔、投薬でアレルギー(アナフィラキシーショック)を起こしたり
⑥緊張から迷走神経反射が起き、脳の血流が低下して気を失う。
他にもさまざまありますが、上記のどれかはほとんどの歯科医が経験している症状です。
残念なことですが、統計的に年間2~3人が歯科治療後の合併症で死亡しています。
当院でも②や⑥はまれに起こります。
①、③、⑤では歯科医での救急処置には限界があるため救急搬送になります。
とにかく命が第一です!
重い病気がある方や、過去の歯科治療時に合併症や偶発症を発症した方は
大学病院など医科も併設した環境での歯科治療がベストです。
しかし、現実は近くに大学病院はなく紹介状も必要と、身近な医療ではないのも事実です。
現状、町の歯医者さんは上記リスクを背負い、医者のように十分ではないが歯医者ができる緊急処置を備えています。
花粉アレルギーの方も10年前に比べ、はるかに増大し現代人の体の変化を日々痛感します。
今後さらに歯科医が上記対応を迫られる機会も増えるでしょう。
当院では月初めの今日が緊急時の酸素残量、生体情報モニタの通電やエピネフリンやアトロピンなど
緊急時の薬剤の使用期限の確認日でした。
確認をしながら合併症や偶発症が起こらないように毎回願うばかりです。