2012年4月19日 (木) 18:06
こんにちは。
茅ヶ崎ビオラデンタルCT・インプラントセンター院長の清原です。
今日はここ最近の治療の経過をご紹介します。
良い例や改善が必要な症例もあります。
まず1つ目は再植です。
以前もブログでご紹介しましたが、抜歯前の最終手段として再植術があります。
なかなか治癒しない根管治療中の歯や破折、根の中に穴が開いてしまっている症例に適応します。
一度歯を抜歯して、原因となっている箇所を直接修復してもとに戻します。
術後2か月経過しますが、痛みや動揺なく経過良好です。
②再生療法
当院で良く行われる歯周病の治療です。
右下奥歯の分岐部病変(足に例えると股のところでしょうか)に再生療法を行いました。
治療前は何度も腫れを繰り返していましたが、当院で治療を行ってからは腫れることなく
メタルセラミックを装着し経過良好です。
骨の再生も同条件のCT撮影で確認できます。
術前術後では黄色の矢印が黒っぽい部分(骨の吸収)から白い部分(骨の再生)へと変化しています。
③骨造成を併用したインプラント埋入
骨のやせている部分に骨移植と同時にインプラント埋入を行いました。(SICATサージカルガイドにて)
骨がやせている部分では一部インプラントが露出してしまうため、骨補填剤とチタンメッシュを用いて造骨術(GBR)を行いました。
術後2週間で、一部分チタンメッシュの露出を認めインプラントへの感染予防のためチタンメッシュを早期に除去しました。
インプラント体への影響はなく済んだのですが、再度骨造成を行わなくてはいけません。
各社インプラントメーカーの努力にてインプラント埋入は確実なものになっています。
長期に良い状態が維持できるようにインプラントの周りには十分な骨と厚い歯肉が欠かせません。
骨や歯肉の造成は簡単な処置ではありませんが、時間をかけてでも行いたい処置の一つだと思っています。
今後もできる限り症例のご報告をしてまいります。
2012年4月7日 (土) 16:38
こんにちは。
茅ヶ崎ビオラデンタルCT・インプラントセンター院長の清原です。
2年に一度歯科保険点数の改正があります。この4月がそれに当たります。
簡単に言うと保険診療の料金の改定です。
大きく改定されましたが、患者さまへの大きな料金の負担はない様です。
がんセンターや口腔外科医にとっては朗報もありました。
私もがんセンター勤務時代から携わってきた医療が保険導入されたことです。
口腔、頚部、食道の進行がんでは切除した舌や粘膜、食道を新たに作る(再建)ために自分のお腹や腿の筋肉や皮膚、腸を使います。
つまり移植を行います。難しい手術で、移植部の感染や肺炎という合併症が多々起こります。
がんセンター口腔外科ではこの大きな手術の前、対象患者さまに口腔内の
虫歯や歯周病の治療を受けていただきました。
結果、術後の感染や肺炎が大きく減少しました。
お口の中をきれいにすることで、手術の成功率が上がるのです!
この結果を受けて、今年4月から近隣の総合病院と歯科医院が連携して
『頭頸部、呼吸器、消化器領域のがん手術、臓器移植、心臓血管外科手術』を受けられる患者さまは
歯科医院を受診し術後の合併症に備えるよう周術期口腔機能管理という医療が登場しました。
これら手術の予定がある患者さまは是非、担当の医師やかかりつけの歯科医院にご相談くださいませ。
寒い冬でしたがやっと春が来ました。