2012年1月28日 (土) 18:33
こんにちは。
茅ヶ崎ビオラデンタルCT・インプラントセンター院長の清原です。
口腔外科を専門としているため、虫歯や歯周病以外のトラブルを抱えて来院される患者さまや
医療施設からの紹介の患者さまもいます。その中でも頬のデキモノのお話です。
一見同じように頬がただれているように見える写真ですが、1つは癌です(左写真)。
『これは癌ですか?』と口の中のできものを指し尋ねられますが、見ただけでは確定診断がつかないものが多いです。
もちろん見た目である程度の予想は立てますが、最終的には『病理組織診断』によって診断名が確定されます。
この病理診断は検査したい部分の組織を少し(約5㎜)採取して、特殊な染め出し剤を用いて色を付け
顕微鏡で観察するものです。
顕微鏡での観察は専門機関で病理医によって行われます。
顕微鏡で観察することで、一つ一つの細胞の特徴や並び方、色の染まり具合を正常と見比べることで診断します。
病理検査では診断名(扁平上皮癌etc)が決定するだけでなく、診断名のグレード(分化度、山本・小浜の分類etc)まで判断できる場合があり治療計画を立てるうえでとても重要な要素になります。
当院に毎日このような患者さまが来られるわけではありません。
しかし来院された時には、考えられる病名や確定診断をするための必要な検査、その病気に対応していただける医療機関をご紹介するのも開業医の大切な仕事の一つと思っております。
短い期間でしたが病理部に在籍させていただき、病理診断を基礎から教えていただいた
癌センターの亀谷先生、草深先生にこの場をお借りして心より感謝いたします。
2012年1月23日 (月) 17:51
こんにちは。
茅ヶ崎ビオラデンタルCT・インプラントセンター院長の清原です。
先週はインプラント、GBRと手術が続き昨日は診療終わりに午後から
歯周治療で著名な船越先生の講演を聞きに行きました。
バタバタした先週でしたが、今日は月曜の休診日ですのでゆっくりブログが書けます。
そんな忙しい週でしたがマイクロ顕微鏡治療は落ち着いて、
ダイナミックな外科処置は心地の良い汗をかきながら行いました。
外科処置の中から1症例をご紹介です。
みなさまご存じと思われますが、インプラントはチタン製のネジを骨の中に植え込み歯根の代わりとして使うものです。
当然、骨がやせている患者さまへはそのままできないわけで骨を増やす手術を行います。
その次には歯肉を増やす手術も必要です。
10年くらい前では入院していただき全身麻酔をかけ、垂直的な骨造成には仮骨延長術というとても大がかりな方法で治療していました。(その当時はこれが簡単で当たり前な術式と思っていましたが・・・)
今では1時間くらいの局所麻酔で水平的にも垂直的にも骨造成が簡単にでき、
手術をしながら(昔から考えたら)夢のような日がきたんだなぁと思いました。
また、昨日の講演でもGBR時に歯肉増殖を期待して開放創とするd-PTFE膜の大きな症例がありました。
当院ではまだ小さなケースしか行っていませんが、いずれ歯肉移植も不必要な時代がすぐそこまで来ているのかもしれません。
2012年1月17日 (火) 16:17
こんにちは。
茅ヶ崎ビオラデンタルCT・インプラントセンター院長の清原です。
今日は専門的なお話。根の治療(根管治療)です。
当院ではほとんどの根管治療がマイクロスコープを用いて行っております。
レントゲン的にはきれいに治療されている前歯でも、再感染をしていることが多いです。
これにはいくつかの原因があります。
一つは清掃不良。
単根管では神経の通り道が太く正円ではありません。
使用する器具が正円であるため、清掃が不十分なところができ再感染を起こします。
専門的には、フィンやアンダーカット、側枝が多いのも短根管の特徴です。
二つ目は接着です。
根管治療をした歯と、土台となるコアの接着が弱いと再感染をおこします。
三つ目は力のコントロールです。
ブリッジの支台となっている歯や、奥歯が不安定では前歯に負担がかかりひび割れすることがあります。
そこから再感染を起こします。フェルールがなかったり、太いダウエルコアも原因の一つです。
この一つ目、二つ目の原因はマイクロスコープ治療により改善できます。
あまり認知されていないマイクロスコープ治療。
多くの患者さまに受けていただけるよに、自由診療のキャンペーン企画を考えておりました。
しかし、先日厚労省よりキャンペーンや期間限定などの診療行為は禁止と発表がありました。
新しい医療が早く熟知されるようによい企画と思っていたのですが・・・。
よくあるお菓子やカップラーメンのように新商品価格とはいかないものです。
2012年1月6日 (金) 12:19
こんにちは。
茅ヶ崎ビオラデンタルオフィスCT・インプラントセンター院長の清原です。
昨日より今年の診療が開始いたしました。
年末年始とも急患も少なく、いつも通りの落ち着いた診療ができました。
昨年はインプラント希望の患者さまの準備処置(造骨手術)が続きました。
インプラント処置では直に埋入できるケースは少なく抜歯をして治癒期間を待ったり、やせている顎の骨を作りなおしたり(造骨手術)と準備が必要な患者さまがほとんどです。
1月末からそういった患者さまのインプラント埋入の手術が続きます。
また、術前術後と治療の変化をご紹介できればと思っています。
年末には兵庫県から当院を見学に来て下さった先生がいました。
いくつか参加させていただいた忘年会では、このブログを見てくださっている先生方から写真を載せてほしい治療のリクエストもいただいております。
このブログが患者さまだけでなく、医療関係の方々とも情報交換ができる場になっていければと思っています。
当院のお飾りです。
最近では、この紅白などとても華やかなものが出ています。
年末には節電の影響も少なく『やりすぎでは』と思うほどのクリスマスのイルミネーションもいくつか見れました。
いつの日か正月のお飾りもLED搭載で電飾のものでも発売されそうですね。